太公望のひとりごと！

私の趣味の一つは、釣りです。特に海釣りを趣味として楽しんでいます。釣りをする人をさす代名詞に『太公望』という言葉がありますが、いまだかって誰からも『太公望』と呼ばれたことはありません。なぜなら太公望はどうもお金持ちで、悠然と釣りをする人を指しているようです。

デジタル大辞泉の解説では、「中国、周代の政治家。姓は呂(りょ)、名は尚、字(あざな)は子牙(しが)。渭水（いすい）で釣りをしていて、周の文王に見いだされ、先君太公の望んでいた賢人だとして太公望とよばれたといわれる。文王・武王を助けて殷（いん）を滅ぼし、その功によって斉に封ぜられた兵書「六韜（りくとう）」の著者ともいわれる。《故事から》釣りをする人。釣りの好きな人。」と解説されています。

少し横道にそれましたが、海釣りほど自然に逆らうことなく自然現象を理解しながら楽しむ趣味は、なかなか見当たらないと思います。

なぜなら潮の流れに仕掛けを流しながら風向きを頭に入れて、魚とのやり取りを楽しむ、この趣味に、はまると自然の妙味がいかに奥深いかがわかってきます。専門的な言葉で説明しても、なかなか分かってもらえませんが、自然を大事にすることは、自然を理解することかもしれません。

                                                                                                   

時には人間に牙をむく自然現象ですが、はるか昔から自然の中で生活してきた私たちの祖先は、それを上手に取り入れて自然と仲良くすることが、一番重要だと教えてくれているようです。たかが一つの趣味である海釣りでも自然現象を理解しなければ、楽しめないのですから・・・

風水害、大地震、自然災害で苦しむ方たちにとって、自然の猛威は、憎むべき宿敵ですが、心を癒してくれるのも自然です。仲良く手を取り合って上手に付き合っていきたいものです。