「あかつきへの道」オーナーのブログ

「あかつきへの道」が目指す新たなライフスタイル

健康志向の「グラハムブレッド」!

f:id:mtkinbouys:20191120193000j:plain
先日、パンの歴史でも取り上げました「グラハムブレッド」について、お話ししたいと思います。皆さんも一度は、耳にしたことがあるパンの名前だと思いますが、
フランス語では「パン・コンプレ」。完全なパンという意味です。原材料は、通常のパンが小麦粉を使用するのに対して、文字通りグラハム粉を使用します。グラハム粉とは、小麦を胚乳部分と表皮部分(胚芽も含む)に分けて、胚乳は普通の小麦粉と同じ細かさで挽き、表皮部分は粗挽きにして、その後両者を混ぜあわせたものです。別々に挽いて後で混ぜ合わせるとは、いかにも面倒な方法で作られるのですね~

 

「グラハムブレッド」は、このグラハム粉を25%加えて焼いた、ハード系のパンです。本場、フランスでは、「パン・コンプレ」の名のとおり完全なパンと言われ、非常に栄養価が高いことで知られています。ところで、この「グラハムブレッド」の名前は、菜食禁酒主義の急先鋒、教会の聖職者である「シルベスター・グラハム」の名前にちなんで名づけられたとされています。

                                                                                   

彼は、19世紀初め菜食主義を提唱し「グラハムクラッカー(全粒粉で作ったクラッカー)」を考案したことでも知られています。余談ですが、菜食禁酒主義のグラハムを信奉した人々の中には、あの『若草物語』の著者、ルイーザ・メイ・オルコットの父であるブロンソン・オルコットがいたとされています。ご存知でしたか?

                       f:id:mtkinbouys:20191120232648j:plain

当時、彼は、白パン用の小麦粉を作るときに胚芽やぬかなどの栄養素を捨てていることを問題視して、小麦粉の製粉とパンを焼く時に、穀物の全てを使うことを考案し、このパンを作ったとされています。自分の作った「グラハムブレッド」が、アメリカ人の友人の健康不良(脚気)の救済策になるのではと考えていたようですから驚きです。健康志向の観点からも「グラハムブレッド」は、おすすめの食品かもしれません。ぜひ、歴史を感じながら味わってみてください。

 

                        健康志向の方に・・・